日本住宅教室 Weblog

タグ:木内修 ( 7 ) タグの人気記事




日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第6回

6月17日(水)、木内先生の授業もついに最終回。
まずは、伊勢神宮、法隆寺金堂・大講堂・夢殿、好文亭、唐招提寺金堂、旧閑谷学校講堂などを例にあげ、
屋根葺き材、本瓦葺きと瓦下地について歴史的考察。

茅葺き、板葺き、桧皮(ひわだ)葺き、杮(こけら)葺き、、、
仏教とともに入ってきた本瓦葺きはもっとも雨じまいが悪いのに、
それでも日本人はこれをデザインとして使おうとし、
勾配を変えてみたり瓦下地の改善を試みたりして
必死に対処してきたとのこと。

木内先生はこれらの歴史研究より得られた瓦下地の知識をもって、
大石寺六壷(たいせきじむつぼ)へ応用なさったそう。
まさに温故知新の展開です。

次に、五間堂の実例比較ということで、
第4回目に登場した大石寺六壷 よりも木割の細い例として
妙定院(みょうじょういん)本堂、妙眞寺(みょうしんじ)本堂の2つを挙げ、
限界耐力計算による検証の方法と結果、架構体・継手・仕口の工夫、工事監理、
そして振動測定結果について解説。

毎度違う地方の大工さんを使うため、
木内先生の方法を理解させるための研修会を開き、
3回全部参加できた人だけで作るようにしているそう。
いままでと違う方法を理解するのは難しいらしく
はじめ70人も出てきた時も、どんどん脱落して行き、
最後まで残ったのは平均29歳の5名だけだったとか!

そして、最後のテーマは伝統木造住宅の耐震性・耐久性について。
GWにお邪魔させていただいた木内先生のご実家の茅葺の家の強震観測結果と、
国交省の補助で行われたE-ディフェンスにおける伝統木造住宅の振動大実験結果を使って、
どのような作り方をした建物がどのような揺れや壊れ方をするかという傾向について解説。

授業のあとは、懇親会へ。

授業中にお聞きした神社とお寺の屋根・壁の違いについて、
「あ~!3年前に聞いていれば。。神社に瓦を乗せてきちまった!」
とオデコを叩く方や、
「お客様に『この建物はこういう性格だからこういう揺れにはこう動きます』という説明が
 できるようになった気がします。参加して本当によかったです」
とおっしゃる方など、皆それぞれ沢山のまとまった知識や考え方を身につけられたご様子。

今後も、伊勢神宮の普段見られない場所を見学させていただこうとか、稲刈りも?、、、
ここで終わらず木内先生関係の企画が立ちそうです。

>>日本住宅教室 Top

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-06-23 17:56

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第5回

国際文化会館の庭の緑も勢いを増してきた5月20日(水)、
伝統木造設計コースの5回目でした。

今回は、伊勢神宮外宮神楽殿の設計・監理がテーマ。
今まで解説されてきた要素技術が、
実際の物件で、どのように1つの建物へまとめられていったか。

神宮営繕から受け取った要望は何だったか、
その短い言葉をどのようにブレークダウンしていき、
具体的な設計条件へ落とし込んで実現していったか。

1480㎡のため外観も内観も純木造に見えながら、芯は鉄骨。
その構造と耐震の検討や、200年間にわたるメンテナンスの考え方。
200年もつコンクリートの作り方。

樹齢500年にもなるような楠の大木たちをよけるプラン、
内宮と外宮の”格式”の上下バランスも考えながら
「簡素でしなやかな」美のイメージも実現するための木割や軒周りの決定、
納得のいくまでコンピュータ上で検討する軒反りの完璧なイメージと
数値に変換して行う独自の指示方法、現場における±3mmの調整。

桧皮葺(ひわだぶき)をイメージした銅版葺きの作り方。
黄金比を徹底的に採用した内部空間のデザイン、かざり金物のデザイン、
水銀を使う金箔の代わりに採用した漆をつかった金箔の仕様 etc...

また、建築主にわかりやすく、納得させるための
解析や資料やモックアップの数々と、それらの説明のタイミングや説明方法。

伊勢神宮より建築のみならず金物や家具まですべてのデザインを任された
本人の口から語られる、一連の考察と工夫のお話は、
NHKスペシャルにも匹敵する迫力でした!(情報量はもちろんそれ以上!)

次回はいよいよ最終回です。

>>日本住宅教室 Top

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-05-21 17:55

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 番外編

e0148986_17283373.jpg

なんと、木内先生のご実家は、築180年の茅葺屋根!
そしてそのご実家で所有されている田んぼでは、
毎年、日枝神社のご進米を育てているそうで、

「田植えの儀とタケノコ掘りとBBQをやるのですが、いらっしゃいますか?」

とお誘いいただきました!

そのようなわけで、GWのある日、
受講生の有志のみなさんで東京駅で待ち合わせ、
高速バスで一路、木内先生のご実家へ。

その日は大変な暴風雨だったのですが、なんのその。

日枝神社関係の方、清水建設の方、新建築の方などとご一緒に180年の茅葺屋根の下、
代々受け継がれている美しいお庭を眺めながら
おいしいお酒とタケノコ料理やBBQ、お手製ヨモギ団子をいただき
木内先生を囲んで建築談義をし、
楽しく充実した一日を過ごさせていただきました。

お土産に、掘りたてのタケノコとたくさんの三つ葉までいただき、、、
木内先生、そして奥様、本当にどうもありがとうございました。

>>日本住宅教室 Top

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-05-14 17:16

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第4回

4月15日(水)、伝統木造設計コースの4回目でした。
今回も、たくさんのスライドとオリジナル資料をご準備いただきました。

授業はまず、和風建築の設計事例について。
木内先生の住宅作品は、ほとんど外には公開できないような物件なのですが
公開可能な物件をピックアップしてご紹介くださいました。

吉野杉、赤松の中杢など銘木をふんだんに使った住宅や、
「裏千家又隠の写しでお願いします」と依頼された茶室、
また、1つ1つの客室が
臨春閣の住の江の間、仁和寺の飛濤亭、高台寺の傘亭
の「本歌取り」になっている料亭など、、、
どれもが見所満載の作品です!

後半は、大石寺六壷(むつぼ)を事例にあげて、
新しい耐震化架構体を考え出した経緯や方法、
それを施主に説明するための実大実験と解析について解説。
さらにもう少し小型のモデルによる、
要素別の耐震実験の結果詳細について。
そしてこれらたくさんの解析データより、
どの部分、どの要素を高めると耐力を増すととわかったかを説明され、
受講者の方々からのたくさんの質問にも答えてくださりました。

また、いま建築基準法でも審査方法を準備中という伝統木造の限界耐力計算について、
今回のための特別資料をご用意くださいました。
まだ国の審査方法はまとまってはいませんが
いま、この計算について存在するデータはこれで網羅されているという、貴重な資料!

「今日は六壷を事例に、どうすれば伝統木造が検討の土俵に乗るかという話でしたが
 第6回目には、ほかの例を使って実際の計算をします。
 それまでに、各自復習してきてください。」
とのことです。
皆さん、少し難しく核心に入ってきましたが、がんばってください。

>>日本住宅教室 Top

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-05-14 16:59

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第3回

3月18日(水)、伝統木造設計コースの3回目がありました。

講義開始前に、受講者のYさん、
前回の懇親会でおっしゃっていた桂離宮関係のDVDを持ってきてくださりました。
皆さんで回覧させていただくことに。ありがとうございます。

さらに、受講者のKさん、「もってきましたよ ^^」
やはり前回の懇親会でおっしゃっていたモノを早速もってきてくださりました!
そういうわけで、美味しいお手製ドリンク(詳細は秘密)をいただきながら
講義が始まりました。


今回も、たくさんのスライドをご用意いただいたほか、
「和室マニュアル」、軒反り曲線関係など、
手描きの図や事例写真入りのオリジナル資料もたくさん。

まず、和室のきまりごとについて。
抹茶趣味の渋い四帖半と、文人趣味の「粋」な四帖半のつくりの違い、
茶の湯の各流派による畳の敷き方のルールの違いなど、
事前にクライアントに確認しなければならない要点を
まとめておさえてくださりました。

また、畳割りや天井など高さ関係、各部材の寸法など、和室のスケールに関する決め方について。
そして、真・草・行で驚くほどバラエティのある床の間の作り方とその呼称について事例とともに。
さらに、床柱、床框(とこがまち)、落し掛け、床材、床脇、書院、天井、花釘、狆潜り、下地窓、長押、腰張りといった床の間の各構成とその部材の使い方について、
どのようなものがよく使われるとか、珍重されるもの、
きまりのあること、ないことなど、詳細に教授いただきました。


後半は、受講者の要望に応えていただき「軒回り規矩術」の研究と実践について。

大きな印象を決めてしまう軒回り。
大工さんに写真を見せて「こんな感じで・・・」と頼んでいたが、
ある時、原寸図を描かせたら言ったとおりになっていなかったことをきっかけに、
「大工さんに任せない。すべて設計で仕切る。ルールがほしい。今後一切、手描きはなくしたい。」
と決心したのが、研究のはじまりだそうです。

膨大な事例調査、分析、仕事をしながら3年がかりで作った数式、CADの使い方、
そして70歳過ぎのベテラン設計者も
「はじめて聴いたー!」
と思わずうなる、美しく見える形をつくるためのさまざまな工夫が紹介されました。

>>日本住宅教室 Top

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-04-16 18:58

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第2回

2月18日(水)、伝統木造設計コースの2回目。
今回も、150枚のスライドと、わかりやすい図説資料も用意してくださり、授業開始。

「クライアントが『和風』とか『数奇屋』といっても、4種類の美意識があり、その違いを理解し、作るときに混ぜないようにこと。」
「書院造が千利休の茶室の影響を受けて数奇屋ができた、と言われているが、必ずしもそれだけではない」
多くの事例を挙げながら、宮廷文化からくる数奇屋風書院、武家文化からくる数奇屋風書院、文人趣味の数奇屋、建築家による現代数奇屋の4種類の美の概念について、時代変遷とその違いを説明。

続いて、数奇屋に欠かせない床の間や床脇の登場や変遷について、これまた多くの事例写真と図により解説。

そして、受講者の要望にこたえ、「木割術」について。
木内先生が実際に設計した「五間堂」と「楼門」の事例をあげ、実際にどのようにして木割を決め、平面や立面や屋根のプロポーションを決め、三手先組物(みてさきくみもの)を決めて行ったか、木割の計算表やこれを元に起こしたCAD図面も見せながら語る。
「『匠明(しょうめい)』の木割書の通りに作るとかっこうわるいことが多いので、これを参考にしながら、多くの実物を見に行きプロポーションがいいと思ったものを自分で分析するしかない。」

偶数回には、懇親会をすることになりました!
建築の仕事にかかわる情報交換から、自宅でのお米作りやお酒、たけのこ狩り、マツタケ狩りの話まで、、、
お味噌など、いろんな発酵モノを自作している受講者の方も。
木造好きはおいしいものも大好き?

ご希望者は3回目からも参加できます。ぜひお越し下さい。

>>日本住宅教室 Top
e0148986_18473428.jpg

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-02-19 18:49

日本住宅教室2009 伝統木造設計 木内修コース 第1回

1月21日(水)より、伝統木造設計コースが始まりました。
全6回に通ずる大きなテーマは、「伝統と創造」。
「新しい創造をするためには、まず伝統に学ばなければいけない」と考える木内先生が、長年かかって積み上げていらしたた経験と知識を伝授くださります。

第1回の前半は「日本建築の特質と伝統技術の継承」。
120枚の貴重なスライドとともに、用意してくださった資料の数々。「五意」の意味、中国から伝来して徐々に日本的な表現に変わっていく建築意匠の変遷、そしてそのポイントとなっている構造や技術について、伊勢神宮、法隆寺、平等院、東大寺、唐招提寺、などの事例を挙げながら、わかりやすい解説。

小屋裏の写真を見せながら、「このとき、ちょうど大きな台風が来ていて、この時代の建物が周期1秒くらいで揺れるのを体感しました」。実際に仕事として関わってきた話や、実験の結果、わかったことなども教えてくださり、迫力があります。

後半は「伝統的な設計手法 - 木割術、規矩術、継手・仕口」。
木割の時代変遷、「間面記法(けんめんきほう)」という平安時代から鎌倉時代の平面図の読み方、さらに「軒反り(のきぞり)」の時代変遷や作図方法について。最後に継手・仕口について、たくさんの貫(ぬき)構造の事例も挙げながら、手描きの図を使って解説。

木内先生の明快な説明により、意匠と構造の間に密接な関係があることが、とてもよくわかります。
ご参加者からの「木割」・「軒反り」・「構造計算」について、特に詳細をお聞きしたいという希望を取り入れ、予定よりプログラムを強化していくことになりました。
ご著書「現代棟梁の設計術」(新建築)も全員にプレゼントいただきました。ありがとうございます!


>>日本住宅教室 Top
e0148986_17165584.jpg

posted by kumiko toishi
[PR]



by n-j-k | 2009-01-30 17:37
日本住宅教室
by n-j-k
プロフィールを見る
画像一覧

タグ

(9)
(7)
(7)
(7)
(6)
(6)
(6)
(6)
(3)
(1)
(1)
(1)

カテゴリ

検索

ファン

ブログジャンル

画像一覧