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日本住宅教室2010 中村好文 / 住宅設計塾 第2回

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中村好文/住宅設計塾、第2回目です。当初の授業スケジュールが変更となり、本日は先生の設計された建物を見に行ってまいりました。

見学は「museum as it is」と「上総の家 #2」の2軒、東京駅発特急わかしお9号の車内に集合し、一路千葉方面へと向かいます。座席を回転させ、銘々お弁当を広げての移動は、ちょっとした遠足気分を演出してくれました。東京から1時間程の距離ですが、車窓の風景はがらりと変わり、思わず都会の喧騒を忘れてしまいます。

現地を移動する貸切バスでは、なんと今日の「しおり」も配られました。マイクを持った先生による建物についての説明と軽快なトーク(ジョーク?!)で、しばしば車内は笑いに包まれます。

1軒目は「museum as it is」、山の上の小さな美術館です。寸法を測ってみたり、さりげなくも細かい仕上げに目を凝らしてはスケッチブックに描き留めてみたり…。先生からは、しっくりと手になじむ手すりのこと、職人さんとのこと、そして、ものをつくるには「観察力」と「想像力」が大切、といったお話をしていただきました。空間に絶妙に配された展示品の中、思い思いの場所に佇む姿も見られ、美味しいコーヒーを飲みながらゆったりとした時間を過ごすことができました。

2軒目の「上総の家 #2」は、もともと1992年に竣工した住宅に手を入れたものだそうです。18年という年月で「疲れ果てた」状態だった建物が息を吹き返すまでの経緯と、それには愛情と人の手が必要だったこと、そして何より時間の経過に色褪せることのないデザインであったからこそ実現したというお話に、みなさん、真剣に耳を傾けていらっしゃいました。この住宅では、料理家の方のお料理を楽しむ会も開かれたそうで、好文先生の建物にはやはりおいしいたべものが不可欠のようです。

暖炉に火が入れられていたため、煙突からは白い煙がのぼり、耳を澄ますと薪のはぜる音が聞こえ、室内には芳しい香りが漂っていました。吹抜けの上階から眺めていると、火の周りに自然と人が集まり、立ち話が始まっていく様子がよくわかりました。

どちらの建物もそれぞれ約1時間、たっぷり拝見させていただきました。

関東地方は、前日気温が20度を超えるほどのお天気だったのですが、一転して本日は冷たい雨の中での見学会となり、傘を差しながらの移動ではありましたが、庭の濡れた枕木や水たまりに落ちる雨粒もなかなかの風情で、建物を包むしっとりとした雨が独特の静けさを醸し出すとともに、内部のあたたかな空気を一層際立たせてくれているようにも感じられました。

最後は東京に戻り、やはり先生が手掛けられたお蕎麦屋さん「石月」での懇親会です。こちらのお店には4、5人程が座れる小さな半個室が設えられており、「人が近い感じ」のする親密な空間を体験することができました。

おいしいお酒とお料理に舌鼓を打ち、楽しい見学会はこれにて無事終了。沢山のものを見て感じること、そしてその「体験」を「経験」に変えられるかどうかが重要、というお話も、先生からいただくことができました。

さて次回は、今度こそ本当に課題の提出です!
一ヶ月後を楽しみにお待ちしております。


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posted by marie sakai



by n-j-k | 2010-03-09 16:40
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